人は歯を失うと残念ながら2度と生え変わってきません。そのため噛む機能を維持する為に人工的な方法で補う必要があります。治療法の選択肢には、ブリッジ、義歯、インプラントがあります。
インプラント治療は人工のチタン性の歯根を顎骨に埋め込み、その上に人工の歯を作製して噛む機能を回復する治療法です。しかし残念ながら世間一般にはインプラントに関するトラブルも多く、怖いイメージを抱かれている方も多いようです。
インプラント治療は、確実性の高い歯科治療として広く受け入れられています。
インプラント治療の治療後の痛みや腫れは通常ほとんどありません。
一般治療で使用している局所麻酔で約40分~1時間程度で治療を行う事が出来ます。
短期的なインプラント治療の成功率は、ほぼ100%に限りなく近づいてきており様々な可能性が示され、今インプラント治療は色々な事が出来るようになりました。
- 天然歯にまさるる物はありません。
ご自身の歯の保存を第一に考え、インプラントは必要な際にのみご提案する。また従来のブリッジ治療、義歯治療も過去の古い治療法ではなく、しっかりと処置すればとても良い治療法です。それぞれの利点欠点についてしっかりと話し合いましょう。 - インプラント術前にはCT撮影を行い十分な診査、説明の後、"心身"ともに安心安全が確認された後にインプラント治療を行なう。
- インプラント周囲も歯の歯周病と同様にインプラント周囲炎に罹患する危険性があります。残念ながらインプラント周囲炎の治療法は世界的に未だ確立しておりません。機能回復後も定期的なメインテナンスがとても大切です。
上記留意点をふまえて行なえばインプラント治療はとても良い治療法です。
"失われた1本の歯根の代用品"としてインプラントを1本だけ使って失った歯の部分を修復する方法は、最も洗練された治療方法であり、審美的にも満足のいく結果が得られます。
1本のインプラントによってあたかも自分の天然歯のように自然に感じられます。
ブリッジを入れるときのように健康な隣の歯を削る必要がありません。
この場合もインプラントが理想的な解決法となります。数本のインプラントを歯のない部分に入れ、これを土台としてヘッド部にブリッジをかぶせます。
下顎の歯が1本も無い場合の修復にはよくインプラントが利用されます。インプラントのヘッド部をバー状の維持装置で連結し、その上に取り外し式の入れ歯をしっかりと固定することができます。
義歯とは、虫歯や歯槽膿漏によって失ってしまった歯を補うために装着する人工の歯の事です。
"物を咬むため"、"歯があったスペースの確保(対合歯や隣在歯の位置移動の防止)のため"にブリッジや義歯が必要になります。
・ブリッジ
ブリッジ治療は、歯を失った箇所が比較的少ない場合に適応となります。 失った歯の部分の両隣りの歯を削って土台にし、橋渡しをするように人工の歯を入れて欠損部分を回復するものです。基本的には最低、義歯3本が1セットとなります。
ブリッジには保険が利くので安価であり、見た目も機能的な回復も良好なため、保険で治療をしようとする場合にはまずブリッジが可能かどうかを考え、ブリッジが適用出来ない場合には部分入れ歯や 自由診療であるインプラントにするというのが一般的です。
・部分入れ歯
比較的歯を多く失ってしまった場合に入れ歯を作ることが多いと言えます。
治療範囲によって、部分入れ歯や総入れ歯など方法が異なってきます。
また、保険治療の場合には金属の「クラスプ」が付いたタイプの部分入れ歯しかありませんが、保険外治療の場合にはクラスプが付いていないものなど、様々なタイプのものがあります。
・総義歯
歯が1本もない場合に補う方法で、取り外し可能なものです。歯肉と同じようなピンク色のプラスチックの台がついているもので、総入れ歯ともいいます。
国民健康保険などの保険を使って総入れ歯(総義歯)を作る場合には、義歯床がプラスチックのものになります。総義歯は初め違和感があったり、発音しにくかったりする場合もありますが、義歯があるのとないのとでは全く異なります。
義歯を入れることにより、咬む能率が格段に上がります。また、治療期間が短いのも特徴です。