担当医 林志穂
妊産婦検診から赤ちゃんやお子さんとお母さんのお口の健康管理を行います。
歯医者さんというと、虫歯の治療!と思われるかもしれません。
現在、子供の虫歯は減少傾向にあり、ご両親の歯に対する意識や関心は強まっているように感じます。
お子さんの健やかなお口を育てていくことは、実は妊娠中から既に始まっています。お母さんのお口の健康管理ももちろん大切なことなのです。
当院の小児歯科では、妊産婦検診から出産後のお子さんの虫歯治療はもちろん、その予防、歯並び、MFT(口腔筋機能療法)など一人一人のお口の状態に合わせて、予防や治療のプログラムを立てていきます
。ちょっとした疑問などコミュニケーションを大事にし、お子さんの健やかなお口を育てていくお手伝いをしていけたらと考えております。
- ・虫歯、歯周病検査
- ・ブラッシング指導(つわりの時期のケア法)
- ・クリーニング
- ・虫歯リスク検査(自費 ※希望者のみ)
出産後も赤ちゃんの検診と一緒にクリーニングをしていきましょう。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口には虫歯菌がいません。出産後のお母さんやお父さんの唾液を介して赤ちゃんのお口にうつります。
また進行した歯周病や喫煙・飲酒は早産や低体重児出産のリスクが高くなるという報告があります。
虫歯や歯周病の治療はもちろん、お口の中の原因菌を今から減らしていきましょう。
妊娠中に丈夫な赤ちゃんになるために栄養やバランスのよい食事が大切になりますが、赤ちゃんの歯も妊娠2ヶ月頃から形成され始めます。3ヶ月の頃には、なんと既に永久歯の一部も形成しはじめるのです。
赤ちゃんの歯質を良くするためにも、良質なたんぱく質、カルシウム、リン、ビタミンA・C・Dなどバランス良く摂取しましょう。
注意:歯科治療は、妊娠中期(安定期:5~7ヶ月)が適しています。
初期、後期は応急処置となります。
レントゲンや薬の服用等は医師とよく相談しましょう。
- ・赤ちゃんのお口の検診
- ・離乳食相談
- ・歯ブラシの習慣づけ
赤ちゃんのお口の中に、かわいい小さな歯が萌え始めましたね。
マニュアルの様に月齢の基準に縛られるのではなく、その子の成長具合や歯の生え方に従って離乳食を進めて行きましょう。
まだむし歯が出来ることは稀ですが、歯磨きの習慣づけには良い時期です。
遊びながら歯ブラシを持たせたり、お母さん・お父さんの真似から始めてみましょう。
- ・歯ブラシ指導(仕上げ磨き)
- ・離乳食相談
- ・摂食嚥下機能チェック
- ・フッ素塗布
そろそろ自分で歯ブラシを持たせて磨くような真似をし、その後でお母さん・お父さんがしっかり仕上げ磨きをしてあげましょう。
フッ素塗布も行って行くにも良い時期てす。
- ・虫歯検診
- ・歯ブラシ指導(仕上げ磨き)
- ・クリーニング
- ・フッ素塗布
- ・虫歯検診
- ・歯並びやかみ合わせチェック
- ・歯ブラシ指導(本人にも行っていきます)
- ・クリーニング
- ・フッ素塗布
- ・虫歯のリスク検査(希望により)
乳歯の奥歯も生えて、咬み合わせもしっかり安定します。
またおやつやジュース、咬み合わせに悪影響を与える癖など、生活習慣にも問題がないかチェックしましょう。
歯磨きも自分で楽しく行った後で、引き続きお母さん・お父さんがしっかり仕上げ磨きをしてあげましょう。
検査結果を基にカウンセリング・クリーニング・フッ素塗布・おすすめの歯ブラシ1本お渡しいたします。
お口の中の唾液の役割、また虫歯の原因菌がどのくらい存在しているのかを検査して調べます。
虫歯にどうしてなるのか、唾液の役割や、今の状態から改善のためにどのような予防法、治療法があるかを個人に合わせてアドバイスいたします。
1年に1~2回チェックすることで、お口の変化を定期的に調べていうことをお勧めします
乳幼児(3歳頃まで):無料 歯ブラシにて簡易塗布
乳歯列完成以降:1,000円(トレー法にて5分間塗布 ※トレー法が可能なお子さんのみ)
機械的クリーニング後に行います。
フッ素を塗布することで、歯の表面のエナメル質とフッ素イオンが化学的に結
合して歯がより強く丈夫な歯質になります。
特に乳歯、永久歯ともに萌出後間もない歯(1~2年間)は、フッ素をより歯に
取り込みやすく効果が高いです。
永久歯の萌出が完成し、その後2年間は効果が高いため、14歳頃まで、1年に
3~4回塗布することをお勧めします。
フッ素のはたらきとは?
- ・歯の質を強化し、虫歯菌の産生する酸に溶けにくい歯にする
- ・虫歯になりかけた歯の表面を元に戻す(再石灰化)
- ・虫歯菌の活動を抑制する
自費治療(相談無料:診査・装置50,000円:トレーニング1か月に1回30分3,150円)
正常な歯並びや摂食嚥下機能(食べたり飲みこんだりする機能)を獲得するためには、お口の周りの筋肉のバランスの良い発達が必要です。
最近では、常にお口をポカンとあけて、口で息をしていたり(口呼吸)、食べ方が下手で、舌を前に出し飲み込み、口の周りが食べ物で常に汚れてしまったする子も多くいます。
指しゃぶりなどの癖が長く続いた場合なども、まるで赤ちゃんがおっぱいを吸う時の口の動きが強く残ってしまうことも。
このような場合、出っ歯や、開咬(前歯がかみ合わない状態)などといった、不正咬合を招きやすくなります。
矯正で治療をしてもこれらの癖が治らないとまた後戻りしてしまったりと問題が残ることが多いです。
そのようなお子さんに、装置を使いながら、舌や口の周りの筋肉(口腔周囲筋)のトレーニングを行うのがMFT(口腔筋機能療法)です。
個人に合わせてプログラムを立てて、1年位を目安にすすめていきます。